幼い頃、クリスマスプレゼントに両親から買ってもらい、大切にしていた水森亜土によるイラストが描かれたネジ巻き式のオルゴール。丸みのある正方形のシルエットが愛らしい木製のオルゴールで、真っ白にペイントしてあり、蓋をあけるとギー……という古めかしい音とともに、「白鳥の湖」が流れる仕掛けになっていました。 ある時期から物持ちの良い姉が保存してくれていて、数十年ぶりに再会。ビーズの指輪とかきゃしゃなネックレスくらいしか入らなかったのですが、大人になった現在の視点で見ても、軽やかでで透明感のあるパステルカラーが本当にかわいい。まだ若かった両親の娘の幸せを願う気持ちが詰まっているようで、大切に抱えて持ち帰ってきました。 ここ数年、亜土ちゃんのイラストがユニリーバのDove洗顔料やユニクロのウェアなどにも起用されているそうで、改めて眺めてみると、かわいいだけではないどこかドキッとする色気があって、そこがいつまでも色褪せない、秘密のスパイスになっているのかもしれませんね。 少女時代の愛読書あれこれ #
by interlineaire
| 2020-02-27 15:13
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創業者はソワレをオープンする以前は、花遊小路で《元木屋》という小間物屋と画廊を経営していたそう。画廊をやっていらしたことから、彫刻家の池野禎春氏(店内を彩るバッカスなどの木彫りを担当)や、染色家の上村六郎氏(青い照明にすることを助言した)などの人脈があったのかもしれませんね。東郷と交流があった創業者については、幼い頃に亡くなったので残念ながらあまり記憶がないそうですが、新しもの好きでダンディーな「かっこいいおじいちゃん」だったそうです。 余談ですが、花遊小路には《よーじや》の本店があり近年は観光客であふれていますが、私が大学生だった頃は街角の古ぼけた小さなお店、といった佇まいで、逆にそこに魅きつけられていました。舞妓さんや芸妓さんが日常的に立ち寄って、普段使いするものを買っているんだろうなあ……という一見さんを寄せ付けないディープな雰囲気があったんですよね。あぶらとり紙は当時から有名でしたが、流行とは無縁の、甘いクラシカルなテイストのポーチや手鏡なんかも売っていた記憶があります。 さらに京都さんぽしてみたい方はこちら。 #
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| 2018-05-29 22:24
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谷崎潤一郎の『卍(まんじ)』などふたりとも所有している本は、カバーをつけた状態とはずした状態を両方、見せるかたちで展示したりも。 ガラスケースの中は詩人の堀口大學コーナー。シンプルかつ、瀟洒で幻想的な装釘に会期中、眺めてはうっとりしていました。中央の詩集、『あまい囁き』は2009年以降に新たに増えた箱庭コレクションです(収録作には愛娘のすみれ子さんに捧げた詩もあり、堀口ファンとしてはたまらないものが……)。 展示の細部までさらに見てみたい方はこちら。 #
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| 2018-05-12 21:48
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