<   2009年 08月 ( 5 )   > この月の画像一覧
天然生活10月号
d0051304_186524.jpg
今回は「お手紙」をテーマにしています。子供の頃から大好きなアーノルド・ローベルの絵本『ふたりはともだち』に収録の「おてがみ」というお話、そして『作家たちの愛の書簡』という太宰や芥川、谷崎といった文豪が恋人や家族に宛てて書いた手紙を集めた本を選んでみました。『作家たちの〜』はそうとう衝撃的な手紙ばかりで誌面でどれをご紹介するか迷ったのですが、生誕100年に敬意を表して、太宰の恋文を選んでいます。彼はさすがに女心をわかっているというか、こんな手紙を送られたらひとたまりもないだろうなぁ、というような胸キュンお手紙の名手です。よろしければ、是非ご覧になってください。

*画像は、先日恵文社で見つけた銅版画家・山下陽子さんのサイン入りポストカード。コレットやアンナ・カヴァンなど女性作家をテーマに個展をされた時の作品で、大切な女友達への手紙に同封して贈ろうと思ってます。ちなみに手紙は家で書くことはほとんどなくて、もうひとつの居間のように通いつめている近くの《喫茶ことり》でしたためることが多いです。
[PR]
by interlineaire | 2009-08-26 14:37 | Comments(0)
薔薇の教会へ
d0051304_2001830.jpg

この夏、もっとも思い出深かったのは、某書で知ってずっと憧れていた《夙川カトリック教会》を訪れた一日のこと。それはもう、息を飲むような美しさで畏怖の念すら感じてしまい、なかなか中に入れなかったほどでした。
この教会は「薔薇の聖女」ともいわれるテレジアという修道女に捧げられた教会ということで、なんといっても高い天井にひとつだけある、彼女が愛したという薔薇の花をかたどったシャンデリアが圧巻でした(画像)。あんまり綺麗なので、頚椎が圧迫されて痛くなるほどにずっと見上げてしまいました(笑)。
テレジアは24才という若さで亡くなる際に、「私は天国から薔薇の雨を降らせましょう」ということばを残したとか。京都の《聖アグネス教会》と同じく女性的で優雅な、まさに悩める乙女のための教会といえるかもしれません。遠藤周作さんがここで洗礼を受けたほか、須賀敦子さんなどもゆかりのある作家さんだそう。私の拙いカメラの腕ではこの教会の空気感を写真におさめることは不可能に近く、きっと半分も捉え切れてないと思います……。

それでも見てみたいという方はこちら
[PR]
by interlineaire | 2009-08-25 20:20 | Comments(6)
写真のことば03号
d0051304_19281259.jpg
富士フィルムが発行するフリーペーパー、『写真のことば』03号のアルバム特集にてベビーブックについてのエッセイを寄稿させていただきました。
ベビーブックのことは『天然生活』の連載でも一度ご紹介したことがあるのですが、今回はその後の調べでわかったことや、アンティークショップで見た1900年頃の英国製ベビーブックのエピソードなども盛り込んで書いています。

『写真のことば』はご存知、Re:Sチームのみんなが制作するフリーペーパー。02号の「写ルンです」特集で、“日本でいちばん写ルンですを使っている人”として登場してらしたアートディレクターの箭内道彦さん(NHK『トップランナー』の司会とか、フリーペーパー『月刊 風とロック』の発行などもされてます)のインタビューは本当におもしろかった。オノ・ヨーコを「写ルンです」で撮ったというエピソードは、読みながらドキドキしてしまいました(笑)(web版写真のことばでも読むことができるので、興味ある方はぜひ)。
d0051304_1523191.jpg
創刊以来、Re:Sがずっとこだわってきたフィルム写真への思いが詰まった、とても素敵なフリペだと思います。「いかに撮るか」にフォーカスしたカメラ雑誌は盛況だけれど、写真を取り巻く状況そのものにアプローチした媒体って他にないと思うので、そういう意味でも貴重な存在ではないでしょうか?全国のDPE屋さん、大型書店などで配布されていますのでよかったら探してみてくださいね(画像左から01、02、03号)。

*画像は編集長の藤本さんから東北みやげにいただいた民芸品のイタヤ馬。ずいぶん前に欲しいといったのを覚えてくださっていて感激。以前、私が体調不良でダウンしたときにもお守りを買ってきてくださったり、本当にあったかい方です。
[PR]
by interlineaire | 2009-08-24 23:57 | Comments(0)
わるくちのすきな女の子
d0051304_17502755.jpg

最近、安房直子さんの本を改めてあれこれ読み漁っているのですが、某所で見つけて『夢の果て』と同じくらい気に入った『わるくちのすきな女の子』(1989年・ポプラ社)。
プロローグは、「その女の子は、ひとのわるくちをいうのがすきでした。ひとにいじわるをするのもすきでした」という、衝撃的?な一節からはじまります。「それなのに、この女の子は、咲きたての花のようにきれいな顔をしていました。あたまもよかったし、遊びもじょうずでした」……と物語は続きます。
「すがたも心もきれいな女の子」より「きれいでいじわるな女の子」が出てくる物語が大好物な私としては、まずはこの部分にぐっと引き込まれてしまいました。

挙げ句、魔女の手で小さな灰色の鳥にされてしまい、人間に悪口が通じなくなると、今度は花やきつね、カメにまで毒を吐きまくる、童話のヒロインにはあるまじき? 女の子の強烈な生き様にもシビれます(笑)。もちろん、女の子もいつまでも無傷ではいられないのですが、悪口を言うとその報いを受けることになる……という単純な教訓話ではないところがまたいいんですよね。いろいろ深読みできそうな余韻があって、児童書だけれど大人女子が読んでもきっと思いあたるフシ満載。でも、実際に彼女がいう悪口は私からみるとぜんぜんひどくないので、安房さんってきっといい人だったのかなー、とも思いました(笑)。

d0051304_18235850.jpgあとなにより、挿画が林静一さんというのもうれしすぎる組み合わせ。林さんといえばやはり『小梅ちゃん』で、和装乙女のイメージが強かったので、こういうモダンなシルエットの絵は新鮮。小さなカットのひとつひとつまですごく丁寧にかわいらしく描かれていて、久々に出合えた、宝物のような一冊でした。

*林静一さん作画の、あまずっぱいバースディソング→(Click!)。お手紙、リボン、花柄の壁紙、水玉もようのティーカップ、星空etc...乙女の好きなものが全部詰まってます。
[PR]
by interlineaire | 2009-08-20 17:52 | Comments(0)
シスターのいちにち。
d0051304_16521243.jpg

京都・錦市場の近くにある《タキノ》という酒屋さんで売っている、全国の修道院でつくられているシスター達お手製のクッキーやガレット。先日、久しぶりに下鴨の古本市へ行った帰り、念願叶って立ち寄ることができました。パリにもそういえば修道院製のお菓子を扱う専門店があったなー、と思い出しながら。現・店主のお父様(先代)がカトリックに関係があったことから、もう50年ほども前から取り扱っているそう。最初は商売というより親切心から売っていたそうなのですが、50年のあいだにだんだん商品点数が増えていき、今ではメインの扱いとなっている模様。焼き菓子のほか、有名な北海道のトラピストバターや、ギモーブ、みかんのジャム、ミサ用のワインまであって驚き。

ですが、『暮しの手帖』2月号の「シスターのいちにち。」という記事を読んで魅かれていた「伊万里トラピスチヌ(シトー会)修道院」のマドレーヌは、残念ながら夏季は保存の問題でお休みしているとのこと(涙)。秋になって涼しくなったら、また入荷するそうですが……。このマドレーヌを暮しの手帖編集部がお取り寄せしたところ、あまりにおいしかったことが取材のきっかけになったそう。記事そのものも素晴らしかったのですが、編集後記にあった松浦弥太郎氏の「読者ひとりひとりの家を訪問し、膝をつきあわせて、見てきたことすべてをお話したいほど感動した取材だった」という率直なコメントにも打たれました。思わずわが身を振り返ってみても、ここまで思える取材ってなかなかないと思います。

d0051304_18273556.jpgところで、肝心の下鴨古本市ですが、暑さでぼーっとしてしまいほとんど収穫がありませんでした。でも、あとで行った人のブログなど見ると「えっ、こんな本があったの?」と驚くようなものをちゃんと買っている方もいらしたので、まだまだ修行(眼力&体力)が足りないのかもしれません。あと、今さらですが、買った本を入れてくれるビニール袋が実はとてもかわいいことを再発見(→)。書斎で本を選ぶビアズレー風の乙女の絵が描かれてます。

・タキノ酒店 京都市中京区錦小路通烏丸東入元法然寺町691
 TEL(075)221-0976 10時〜20時 土日祝休
[PR]
by interlineaire | 2009-08-15 16:52 | Comments(0)