<   2006年 04月 ( 4 )   > この月の画像一覧
春にして君を離れ
d0051304_7231124.jpg市川さんの死が予想外に心に影を落としていて、ここ数日ブルーノートで過ごした3年間のことをあれこれ思い出してました。これ(→)は私がお店を辞めてからの物語なのですが、市川夫妻のことが書かれているという京都ブルーノートが舞台になった小説『モンク』を読んでみました。書いたのは京大卒業後サン・アドに入ったというCMプランナーの方。一応すべてフィクションと断ってあるのですが、現実とリンクしている部分も多々あって、登場人物のほとんどが知っている人だったり、お店のディテール描写も知る人ぞ知るネタ満載でちょっとスリリングな読書に。
京都ブルーノートはもともと、倉橋由美子さんの『暗い旅』という小説に出てくるお店として有名だったそうなのですがこちらはまだ未読です。『聖少女』は最近、古本で読んだのですがこれは乙女必読の書ですね!正確にいうとおもしろかったのはヒロインの未紀という16才の少女が書いた、彼女が「パパ」と呼ぶ父親のような年齢の男との恋愛を書いた夢とも妄想ともつかないノートを引用した章のみだけだったのですが。
サガンの『ある微笑』みたいに、この年上の男との関係に終始した作品だったら(私的には)もっと楽しめたかも。未紀の視点で語られているのはこの1章だけで、少女の視点で書かれているだけに甘ったるいトーンなんですが、そのわりに会話などは妙にリアルでドキドキしながら読みました。
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画像は、当時お店でよく聴いていて自分でも持っている3枚。左からエロール・ガーナーの『ミスティ』。雨の日の定番。ガラスごしの水滴がこぼれ落ちそう。(中央)ジョン・ルイスの『グランド・エンカウンター』いちばん好きなジャケット。草原で少女が本を読んでます。(右)カウント・ベイシーの『エイプリル・イン・パリ』。4月になると聴きたくなります。老マダムに花を捧げているジャケットもすてき。
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by interlineaire | 2006-04-12 07:35 | Comments(2)
ヴォーリズ建築
d0051304_21581052.jpg最近、西区の江戸堀にある大阪教会がヴォーリズ建築だということを知り、教会マニアとしてはこれはいくしかないでしょう!ということで本日正午礼拝へいってきました。
外観も年期が入っていて素敵なのですが、中に入るのは初めて。ちゃんとパイプオルガンなどもあって、なんかもうここだけ外国みたい⋯大阪にいるとは思えない別世界です。椅子にアルファベットでナンバーが入っているのも外国っぽい(→)。内部の装飾で印象的だったのは、教会らしいマリア像など余計なものが一切ないこと。プロテスタントだからなのかな? ある意味質素なのですが、それが逆に魅力といえるかも。乙女的には“バラ窓”というかわいらしい円形飾り窓なども見どころです。

d0051304_2223391.jpg帰りぎわにすこし教会の人にお話を伺ったのですが、やはりすべてが昔のまんまと言うわけではなく、地震補強で柱を増やしたり、足の悪い人のためにエレベーターをつけたりもしているそう。でもそれが、建物の雰囲気を壊さないようにとっても気を使っているんですね。エレベーターなども絶妙な感じで白い壁に隠れていて、言われなければあることに気付かなかったほどだし。この場所に関わる人たちの建物への深い愛情を感じました。空間、そして建築物のもつ力のすごさを実感した次第でございます。大阪教会について、もっと詳しく知りたい方はコチラへ。最近は私のようなレトロ建築好きの訪問も増えているそうなので、教会だからと気後れしなくても大丈夫のようです。
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by interlineaire | 2006-04-06 22:03 | Comments(2)
こころよき死
d0051304_1924248.jpgこれが先日のモダン古書市で手に入れた東郷青児装丁の『女性の生態』。モダンな書体とバックの水色が上品でとてもしゃれているのですが、装丁とは裏腹に中身は驚くほど下品なのです。なぜ、これを装丁することになったのか青児本人に聞いてみたい気がしました。
先日、そういえば北浜のアトリエ箱庭さんが発行するdioramarquis2号の撮影が北浜のスタジオであったので見学させて頂きました。現場にはカメラマンの方はじめデザイナーの羽良多平吉さんなど各界一流の紳士達が集ってをり思わず固まってしまいましたが、Oさん所蔵の貴重なプラトン社コレクションをじっくり見せて頂くことができて大満足でした!
プラトン社というのはgris-gris02号でもちょこっと取材させて頂いた現・クラブコスメチックスが大正後期に設立した大阪を拠点とする出版社。活動期間わずか6年という“幻の出版社”でもあるのですが、『女性』や『苦楽』といったハイセンスな女性誌とか、吉井勇の歌集など優雅でぜいたくな多くの単行本を出していたことでも知られています。乙女的には、あの山名文夫が資生堂へいく前、青春時代に仕事をしていた出版社であるという点も気になるところ。
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右画像は、いちばん見たかった『女性のカット』という本。これは『女性』や『苦楽』で山名文夫とその師匠の山六郎が描いたカットを1冊にまとめたもので、驚くほどすてきでした。山名文夫の、あの独特の軽やかなモダンガァル像はこの頃からしっかり健在です!左画像は『女性』の最終号に載っていたもので、堀口大學の「こころよき死」という詩に山名文夫が挿し絵をつけています。
このページがはからずもプラトン社という出版社の終焉をも象徴することになってしまったそう。dioramarquisの次号ではこのプラトン社を大フィーチャーするそうで、とっても楽しみです(と、他人ごとのように書いていますが私も末席に参加させてもらう予定⋯)。
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by interlineaire | 2006-04-05 19:30 | Comments(0)
モダン古書市
d0051304_20571274.jpg春ってこんなに雨が多かったっけ?と思うほど、このところ毎週雨ですね。金曜日、楽しみにしていたモダン古書市へいってきました。
ちょっと珍しかったのが、京都のどこかの美容室が長年保存していて大量に手放したらしい西ドイツのヘアスタイル雑誌。
画像(→)はfriseurhandwerkという女性のモノクロ写真が表紙のものと、DFZという木目にユーモラスなイラストが表紙のもの。どちらも60年代のものですが、1冊200円と安かったこともあり思わず山のように買ってしまいました⋯。ドイツ語はさっぱりなので、詳しいデータがまるでわからないのが残念。しかし、広告もパーマの機械などサロン関係のものオンリーだったので、きっと一般の人ではなく美容のプロが読む専門誌なんでしょうね。
d0051304_15403455.jpg中身はどちらもこういう(←)髪型のグラビアと、その髪型の具体的なスタイリング法が載っています。モデルさんのヘアメイクも60年代の雰囲気たっぷりで、いい感じ。関西の古本市で、こういうヨーロッパの古い雑誌が出るのはかなり珍しいかも?他に、和書の方も東郷青児装丁の『女性の生態』という本などいろいろ買ったのでこちらもまた追ってupしたいと思いますー。
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by interlineaire | 2006-04-02 15:54 | Comments(2)