「しあわせな、朝ごはん」という特集の中で、「京の日常に寄り添う、とっておきのモーニング」というページをつくらせていただきました。今回は取材・文だけでなく構成の段階から関わらせていただき、いろいろ勉強になりました。とびきりおいしい朝ごはんで有名な、《イノダコーヒ》&《スマート珈琲店》という京都が誇る老舗2軒を訪ねています。とにかくおいしそうなページに仕上がって満足。カメラマンはおなじみ、伊東俊介さん。撮影中もコーヒーのこうばしい香り、ホットケーキやフレンチトーストの焼ける甘い匂いにお腹がぐうぐう、でありました。
イノダコーヒでは先代社長の猪田七郎氏が二科会の画家であり、東郷青児の弟子だったと教えていただきびっくり。以前のエントリー
(Click!)でご紹介したイノダの古いマッチに描かれた船長さんの絵も、実は七郎氏作だったとかでますます吃驚。画像はおみやげにいただいた、スマート珈琲店の現行マッチと包装紙。京都の老舗はやはりエピソードの宝庫だなぁ、としみじみ。よろしければぜひ、ご覧になってください。
そういえば、取材の合間にぽっかり時間が空いたので京都カフェニューウェイブ?の《エレファント・ファクトリー・コーヒー》にも初めていってみました。本棚に村上春樹×安西水丸の『象工場のハッピーエンド』(店名の由来でもある)が版違いでディスプレイしてあって、なつかしく読み耽ってしまった。この中の「ある種のコーヒーの飲み方について」という一文などは今読んでも完璧すぎてため息が。店主はきっとこの小文を読んで、こぢんまりあたたかなコーヒーショップをはじめようと思ったのではないかなー、と勝手に妄想。ほか並べてある本も和田誠とか伊丹十三とか、文化系男子なお店でした。