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2010年 あけましておめでとうございます。
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今年は久々に京都・伏見稲荷へ行ってきました。とにかく寒いのとものすごい人出で、あの有名な赤い鳥居のある山頂までは結局行かずじまいでしたが、きつねせんべいを買ったり、甘酒を飲んだり、骨董市を見たりして「ニッポンのお正月」を堪能。

お休み中は、白洲正子関係の本をまとめて読みました。古いものが好きで、お料理や器に興味のある人なら白洲正子は避けては通れない存在だと思うのですが、なんとなくいかめしい感じがしてこれまで手を出せず、鶴川の《武相荘》などもまだ未体験だった私。で、この機会にいろいろ読んでみたのですが、正子の本では『美しくなるにつれて若くなる』というエッセイ集とか、あとはやっぱり娘の桂子さんが書いた本がおもしろかった。
『白洲次郎・正子の食卓』と、姉妹版の『白洲次郎・正子の夕餉』、ほか昨年のドラマの原案にもなったという『次郎と正子 娘が語る素顔の白洲家』などなど。今の感覚だと器好き=料理好きだと思うのですが、お姫様育ちの正子にこれはあたらなかったようで料理は一切できなかったというのもこれらの本で初めて知ったこと。

が、いちばん衝撃的だったのが『夕餉』の巻末に載っていた桂子さんのあとがき。晩年に正子が外で「お腹が空いた」と言い出したとき、やむをえずコンビニのおにぎりと味噌汁とか、サンドイッチにペットボトルの紅茶を買ってくることもあったとか。正子はコンビニおにぎりの、海苔を湿気させないようフィルムをあいだに挟んである工夫などにいたく感心していたそう。白洲正子がコンビニおにぎりを好んでいたなんて、信じられません……。

ちなみに正子は「手作り」「絵手紙」「レシピ」という言葉が嫌いだったそうで、これ、感覚的にすごくわかる気が……(笑)。きっと、美しくはなくとも心がこもっているからいい、といったゆるいセンスが許せないというか、プロフェッショナルでないものが嫌いだったのかもしれませんね。
by interlineaire | 2010-01-02 02:43 | Comments(0)
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